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010​「群青の世界 全曲インタビュー」

photo/佐々木 康太
text.interview/MMMatsumoto(MARQUEE)

  群青の世界と言えば絶対外せないのが楽曲。今回は念願の全曲インタビューに挑みました。この「青の記録」の1回目が「僕等のスーパーノヴァ」「However long」読解から始まったので、それ以前の「アンノウンプラネット」から「Puzzle」までを発表順にお聞きしています。
 そして詞曲のこともですが同時に群青の世界の歩みが網羅できるかとも思います。もちろん裏話も満載! その時々の4人の苦しみや喜びもリアル。限られた時間内での全曲インタビューゆえに話題の偏りもあるかと思いますが、流れは追えるかなと。

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■「アンノウンプラネット」

——どんな思い出がありますか?
 

一宮 この曲は、群青の世界にとっての初めての曲です。最初、曲が出来上がった時に4人だったんですけど、当時ボイトレしてくださってる方とか、あと振り付けしてくださってる方が、文字に起こして音読みたいな感じで演技口調でまず歌詞を読み取るところから始まって。例えば「“アンノウンプラネット”ってどういう意味か知ってる?」って聞かれて、ちゃんと自分で調べて意味を紐解いていって、みんなで作り上げていった曲ですね。みんなアイドル未経験者だったので、抑揚のつけ方だったり、あんまり分かってなかったから。
 

——「アンノウンプラネット」を通じてアイドルのやり方やレコーディングの仕方を学んでいったと。
 

一宮 そうですね。
 

——この曲は後に水野さん村崎さんが加入されてから再録音されてますが、その時の「アンノウンプラネット」のエピソードもお聞きしたいです。
 

村崎 デビューライブ前に、やる曲一式をバーって録ったので何曲か一緒だったよね。
 

水野 8曲ぐらい一緒に録った。
 

村崎 比較的1人で歌うところが多い曲でもなかったので、そんな苦戦もせず。普通にこの曲をそれまで聴いてきた側としては、歌詞がもう本当にめちゃめちゃスタートをみんなで切るぞっていう、まだ出会ったばかりの私達だけどこれから頑張ろうねっていう意味合いの曲だったから、改めて私達が入ることで、違った意味合いに聴こえるのかなと思ったり。振り入れで、4人の振りから5人の振りになった時に、なんかこれ5人の振りの方が好きだなって私は直感的に思いました。だからすごいワクワクしました。始まりだ〜って思って、私達にとって。
 

——なるほど、この曲には2回「始まり」があるんですね。1回目の「始まり」に関して何か付け加えることがあれば。
 

一宮 分からなかったですし、何もかもが初めてだったので、まだ知らない惑星で。
 

——タイトルそのままじゃないですか(笑)
 

一宮 そのままなんですけど、1人1人が彷徨ってて「見つけた!」みたいな感じの曲なんです。だから「メンバーのことを思って歌ってね」みたいな感じでしたね。

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■「強がりな正義」

一宮 これも初期曲。
 

工藤 「強がりな正義」は、「アンノウンプラネット」と違ってすごく落ち着いた感じで、レコーディングした時もゆったりだったから、ちょっと聴いてて眠くなっちゃう(一同笑)ような曲なんですけど。でも、結構みんな「好き」って言ってくれて。歌詞も、すごいメッセージ性があるので、ああ、良い曲だなぁと(笑)。最初の頃に出して正解な曲かなって思いました。

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■「Nonstop」

一宮 これは聞いてほしいんですけど、ダンス曲って言われたんですよ。ダンスが上手な人が踊る曲って聞かされてて。いざ歌詞を開いて蓋を開けてみたら、私のソロで歌うところが一つもなくて。それで、悔しい思いをした記憶がありますね。
 

——一宮さんは歌う役割のはずが。
 

一宮 もともとグループの中でダンスが得意な子達がいたんですけど、その子達がメインになって踊る曲と聞いてたから。ということは、ダンスが苦手な私が歌うのかなって思ってたら、そうではなくて、歌もダンスもダンスが得意な子になってたから、あ〜って思いました。あとは、SaSAさんという、曲を作ってくれた方で有名な方だったので、SaSAさんのご自宅に招いてもらって自宅でレコーディングして、いつもと違った緊張感の中でレコーディングしたこともあり、この曲をきっかけにちょっとずつ外を知っていったという感じかな(笑)。
 

村崎 知らなかった(笑)。
 

——ちょっと特殊なんですね、この曲の経緯は。
 

村崎 だからあんまりセトリに組み込まれることが少ないかもしれない。

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■「未来シルエット」

——この曲は「Nonstop」とほぼ同時期ですね。
 

工藤 聴いた時に、「うわぁ、世界観強い」って思いました。「アンノウンプラネット」を出して、次の表題曲みたいな感じだったので、MV撮影もすごく印象に残ってます。MV撮影に関しては、「アンノウンプラネット」は本当に初めてだったのであたふたしてて、あんまり上手く出来なかったり記憶もほとんどないんですけど、「未来シルエット」は、歌ってるところを撮るシーンとか、手振りを頑張ってやってみたりとか、あとダンスもみんなで揃えたりして、よく印象に残ってますね。
 

——まだ群青の世界というもの自体がよく分かっていなくて、この曲を通じて学んでいった。そういう時期ですね?
 

一宮 私はその時期Twitterで、Twitterの画像100いいねいったらいいな、みたいな感じでしたね。「未来シルエット」のオフショットを載せた記憶があります。本当に駆け出しの頃だったと思います。
 

——工藤さんは大サビの部分をどう思います? サビメロからさらにもう一段上がりますよね。あのパターンが初めて出たのがこの曲ですが。
 

工藤 ずっとやりたかったから、レコーディングしてすごく褒めてくださるので、調子乗って歌ってました(笑)。
 

——得意なパタ−ンなんですね?
 

工藤 そうですね。もともとお家とかカラオケで歌ってて、そういう変わる感じが好きだったので、「キター!」と思って。
 

——これを聴いて、歌えるなって作家陣も思ったと思うんですよ。だからかその後このパターンが結構出てきますよね(一同笑)。
 

村崎 味をしめた(笑)。イケる!みたいな。
 

——でもそれが群青の世界の特徴にもなってますよね。
 

工藤 そう言われてみれば。今初めて気づきました。

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■「Quest」

工藤 この曲は好きです。
 

——で、声が若い(一同笑)。ちょっと素人っぽくて今の群青の世界とは全然違いますね。
 

工藤 これは、自分でお披露目する前にも、デビュー前から通ってたボイトレの先生と一緒に4人で合わせたりしたんですけど、結構苦戦してました、みんなで。キーが高くてテンポがタン、タン、タン、タン、て決まってるので、揃えなくちゃいけないとか、ちょっと早口なところもみんなで揃えよう!みたいになって、必死になって歌ってた思い出があります。
 

——この早めのテンポ感だとまだ厳しかったと。
 

工藤 前回が「未来シルエット」だからなおさら(笑)。

■「メロドラマ」

一宮 中二っぽい感じがしますね。私的には。今までは、ちょっと綺麗な感じの正統っぽい感じだったけど、ここでは「神様お願い」みたいな想いの心情を表に出す感じだから、心がちょっと削られるじゃないけど、魂が削られるような心情を書いてて、私的にはそういうライブパフォーマンスで「あ、こういう気持ちも出していいんだ」って思った第一歩の曲ですね。 
 

——いきなり深くなっちゃったなみたいな(笑)。
 

村崎 キラキラ〜から急にズーンみたいなところを見せてきた感じで。
 

一宮 「改札前で手を振る〜君の姿追いかけた〜♪ 」のところを歌う時はボイトレの先生から、「好きな人いる?」って聞かれて。「その人を思い浮かべて歌って」って言われたけど。いなかったけど(一同笑)。
 

村崎 苦戦するところだったのね。
 

一宮 そう。苦戦するところだったから、ちょっと思い浮かべて、改札の前で、みたいな感じで歌いました。
 

——結構そういう指示って出てるんですね。
 

一宮 そうですね。心の持ち様が分かんなかった。歌の表現が全然分かんなかったので、そういう指示みたいなことをいっぱいもらいました。
 

村崎 確かに前までの曲より「メロドラマ」って、自分で想像しなきゃいけないところが多い気がして。解釈が人それぞれなので、パフォーマンス中も多分各々が思ってるものは多分違うのかなって思います。
 

——この曲は少し長めではあるんですが、イメージだと8分ぐらいな気がします。
 

村崎 確かに(笑)。もう頭の中に浮かんでくる絵で情報量が2倍ぐらいになってるのかもしれない(笑)。
 

一宮 最初の始まりから最後まですごい「〜て〜そっと〜♪」の「〜て〜」で高低差がすごいある。
 

村崎 張り詰めたところから始まってパーってなる感じなので、そこまでが長く感じるかもしれない。
 

工藤 緊張感がありますね。
 

村崎 加入する前も気を張って見てた気がする。
 

——その感じについては全員がそう思ってる感じですか?
 

一宮 思ってます(笑)。
 

村崎 振付けで最後のみかちゃんが歌を伸ばしてる時に天を仰ぐんですけど、「あー、終わったー」って感じ。
 

水野 「これでやっと解放される」みたいな
 

——あ、そうなんですね。これが載ると今後リスナー全員そう思ってこの曲のエンディングを迎えることになりそう(笑)。
 

一同 ヤバイ、ヤバイ(笑)。
 

村崎 「やり切ったー」に変えといてください(一同笑)。

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■「群青魂」

——問題の「群青魂」ですね。
 

水野 ここでくるんだ。「メロドラマ」の次の「群青魂」。
 

工藤 しかも「メロドラマ」と一緒にワンマンライブで発表した。
 

——「群青魂」はその後やらなくなりましたね。
 

一宮 1回封印。叩かれたんですよ、すごい。ダメだって。
 

工藤 意見が分かれてたよね。
 

一宮 好き派と嫌い派に。でも、ちょっと炎上して逆に興味を持ってくれる人も増えたような気がします。
 

——確かに曲的には全然タイプが違いますね。
 

工藤 全く違う。すごい好きだったけどなあ。
 

——「メロドラマ」と同時に披露していることを思うと、この振り幅はすごいですね。曲が来た時どう思ったんですか?
 

一宮  振り入れもやったことないような動きとか、「ソーラン節っぽい感じに振り付けしたから」って言われて、本当にそういう動きが入ってたりとか、気持ちを振り切らないといけないところがいっぱいありました。
 

——自分を試された感じもあったり?
 

一宮 はい(笑)。
 

工藤 「生意気に歌って」って。
 

一宮 生意気に歌ってたそうです(笑)。
 

——メンバー的にも「え? こういう曲もやるの?」感はあったんですね。
 

工藤 ずっと聴かせる系の曲ばっかりだったので、「ライブで盛り上がったりするような曲も欲しいね」という話は多分してたと思うんですよ。
 

——実際ライブで盛り上がってましたよね。
 

工藤 はい。めちゃめちゃ。
 

一宮 お客さんがすごい移動してた(笑)。
 

——この沸き曲のライン。もしかしたら群青の世界って、こういう世界線もあったのかなみたいな。
 

水野 その時期確か流行ってましたよね。ピコピコ〜みたいな。
 

一宮 「群青魂」を好きな人はわりと初見さんが多くて、デビューの頃から応援してくれてる方は「メロドラマ」や「未来シルエット」が好きな人が多かったです。
 

——この流れは「令和アンセム」ぐらいしか続かなかった。その後はやはり「アンノウンプラネット」から始まり「メロドラマ」で第一期を極める聴かせる系で基本が続いていく、ということですね。

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■「コイントス」

工藤 初めての夏曲。
 

一宮 最初の音楽が流れるところに波の音が入ってたりとか、細かいこだわりが多い曲です。あとは今考えたら、「群青魂」の次に「コイントス」ってことで、振りの方も振りコピ出来るように同じような流れを作ったのかなって思いました。同じ振付師さんだから。
 

——新規開拓をしようと思ってたのかもしれませんね。というのも、その次は「BLUE OVER」ですから(一同笑)。
 

一宮 追いつかない心が。
 

村崎 ジェットコースターみたい(笑)。
 

水野 揺さぶられまくってる。

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■「BLUE OVER」

——この曲も再レコーディングしてますよね。
 

村崎 私後から入ったので、もともと1人いたメンバーさんの分を2人で分ける歌割だったので、そんなに歌割が多くないんです。セリフを任されたんですよ。だから「うわ、目立つところやん!」て思って、もうブルブル震えて「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」って。私、普段からしゃべるトーンが一定だし、セリフとか絶対出来ないと思ってたんですけど、再レコーディングした時に、セリフすぐ終わったんですよ。今聞くと本当に酷いんですけど、「ああ、セリフいいじゃん」みたいな、「あ、これでいいんだ」みたいな感じであっさり終わっちゃったので、もうちょっと録り直したかったなって思います。感情の入れ方とか、想像することは出来たんですけど、出すことがまだ出来ない頃に録ったので。今の方がまだライブ中もカッコつけられるようになってきました。
 

水野 ダンスが本当に難しかったです。もう途中まで「これは嫌だー! 」ってなってましたずっと。一番難しい、しなやかな振りとかだったらまだ出来たんですけど、カッコ良く大きく動く動きはやったことがなかったので、めちゃくちゃ苦戦しました。毎回レッスンで「“BLUE OVER”違う」って言われてました。
 

村崎 最初の方振り入れした後、2人で練習とか結構あったんですよ。一番動画残ってるの「BLUE OVER」だった(笑)。
 

水野 ね! 一番やったよね。
 

——「BLUE OVER」のダンスって難しいですか?
 

工藤 そうですね。今まで群青の世界になかったタイプのダンスが来たって感じでした。激しかったです。
 

——でも、「メロドラマ」も結構激しくないですか?
 

工藤 激しいけど、大きな動きがサビでいっぱいみたいな。
 

——最初がモノローグ、セリフなわけですよ。これが最初ですよね。その後、群青の世界ってモノローグが多いんですよね。
 

村崎 確かに増えた。
 

——呟いてから曲が始まるみたいな(笑)。曲の途中にセリフが入るとか。それってアイドルとしてはすごくレアだと思いますよ。
 

一宮 思います! セリフ多いですね。
 

——あと個人的には奇跡のエンディングだと思ってるんですが。
 

村崎 私あのエンディングめっちゃ好き。1曲なのに何曲も聴いた満足感を得たのは「BLUE OVER」が初めてです。他のアイドルさんも結構聴いてるんですけど、「BLUE OVER」だけはやっぱ宝みたいに思ってます。
 

——すごく綺麗だと思うんですよね。水面に輪が広がるみたいで。それが繰り返されて。これで終わるんだって思いました、最初聴いた時。
 

村崎 ドラマで言ったらすごくいいところで次回予告入ったみたいな感じで、すごいわーってなって終わっちゃうんですよ。だけど、映画とかで含み持たせて終わる時とかあるじゃないですか。あれに近い感覚です。私そういう映画が好きなので、多分それで好きなのもあるんですけど。考える余地をもらった感じがします。
 

——群青の世界の曲は本当作家陣のアイディアがいっぱい入ってるなっていつも思うんですよ。これぐらいにしときましょうか、「BLUE OVER」のことを話し出すとキリがなくなりますから。
 

村崎 それだけで終わっちゃう(笑)。

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■「最終章のないストーリー」

村崎 群青の世界のMVの中で、ライブMVっぽい感じだったのが「最終章のないストーリー」が初めて。
 

工藤 「Nonstop」もかな。渋谷eggmanで撮ったんだよ確か。
 

村崎 サムネのゆいちでめっちゃ興味持って見た覚えがある。すごいと思って。
 

——大サビはまた工藤さんのあの感じが出てるんですよね。サビの部分の歌詞がすごい印象に残りますね。「何度でも そう何度でも」っていう。
 

村崎 私はサビに入る直前ぐらいの歌詞がめっちゃ好きです。2番が一番好きなんですけど。みかちゃんが歌い出す「MyWay〜」っていうところがあるんですけど、「過ぎ去った日々に涙するけれど〜」っていう歌詞から、そこからの勢い全部サビ入るまで、そんな弱いところを肯定しつつ前に向かわしてくれるのをこんな短く表現出来るんだと思って感動した覚えがあります。
 

——曲自体も面白くて、いきなりジャズな感じで入っていくじゃないですか。それでストリングスが入ってきて。これアイドルの曲なの?って思います。大人っぽいですよね。
 

村崎 振り付けも若干妖艶じゃない? 最初ら辺。結構動きしなやかなところとか、チャッチャッて止めるところとか詰まってて、カッコイイなって思ってました。
 

一宮 「ライブのワンマンの最後の方にやる曲にしたい」みたいな感じで言ってた。

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■「令和アンセム」

村崎 令和でそんなの流行ったっけ?ってなるけどね。
 

一宮 確かに。そうなんだよね。
 

村崎 平成っぽくない? むしろ。
 

一宮 平成に流行ったワード。
 

村崎 逆に令和がスタートする頃だったから、逆に平成を思い出すっていうか、あの変化の時期を思い出すような曲になってる気がする。明るい。
 

——ワードが群青の世界らしくないって言ったら変だけど。
 

一宮 確かに。歌詞が特徴的で、何回も歌詞をやり直してた気がする。
 

工藤 「群青魂」の明るいバージョンみたいな感じで。これも「ライブで盛り上がるもう1曲を作ろう」みたいな感じだったと思います。
 

一宮 その時期ずっと多分、それまで「群青魂」を毎回やってたのか。だからもう1曲欲しいって。
 

工藤 「群青魂」より、ちょっと群青味を足すみたいな。エモい感じを足そうみたいな感じだった気がします。
 

村崎 サビだけ聴いたら普通に「Quest」とかと並ぶような曲。
 

一宮 そう、これめっちゃ好き。この曲すごい好き。よくないですかサビ? めっちゃ曲として、曲って感じがするからすごい好きなんですけど。沸き曲の括りに入れられてるけど、実は私そんな沸き曲には感じてないです。

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■「クロニクル」

工藤 「クロニクル」は、サビですごく裏声を使うっていう曲が初めてだったので、また変わった曲が来たな〜って感じました。
 

——難しかったですか?
 

工藤 私は結構得意な感じでした。
 

一宮 私は裏声ばっかで歌っちゃう人だから、4人になった時が難しかったです。重なった時。誰かが外したら裏声だからバレちゃうっていうか、ちょっと不協和音気味になっちゃうから、そこをいっぱい練習しました。
 

村崎 逆にこっち2人は苦い思い出というか(笑)。
 

水野 もうレコーディングが、本当に全然「出ない、出ない」って泣いてましたよ(一同笑)。大体泣いてたか。
 

村崎 私レコーディングの閉塞感で1対1でやるのが苦手なので、やった後緊張張り詰めて泣くことはあったんですけど、初めて悔し涙を流したのは「クロニクル」っていうのは覚えてる。
 

——難しかった?
 

村崎 もうなんか、小鳥のさえずりみたいな(一同笑)。でも、結局最後は「みんなで歌うところだから大丈夫だよ」みたいな。そこですごいうわーってなって、初めて「ごめんなさい」って言いながらずっと泣いて。終わった後なんですけど。そっからですね、練習してから挑もうと思って、変わったの。
 

——水野さん的にも難しかった?
 

水野 全然難しい方ですよ。でも、裏声、私はミックスでずっと歌ってる人なんですよ多分。だから、裏声だけで出すとか、地声だけで出すとかっていうのがすごい難しくて。どっちか片方に寄るのがすごい難しかったです。高いのって緊張するというか気がキッてなっちゃって、全然歌えなかったですね。録り直したい(笑)。
 

村崎 分かる(笑)。今録り直したい。
 

水野 もう全部録り直したい(笑)。
 

——入ったばかりの時期の録音ですからね。
 

村崎 でもライブとかって結構声張ってやってるイメージの中で、裏声でサビを歌うって中々ないと思うんですよ。だから、いい意味で、ファンの方からはすごい記憶に残るっていうか、好きな方もまあまあ多くて。だから要望めっちゃ来るんですけど、来る度胃がきゅーってなってました。その頃は(笑)。今はもう楽しく出来てます。

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■「青空モーメント」

工藤 「青空モーメント」は、リリースイベントでめちゃめちゃやった曲なので、思い出がすごいな。
 

——チャートに入ったんですよね。
 

村崎 1位取ったよね? オリコンデイリー1位。
 

——その時期はひたすらリリイベでしたか?
 

一宮 もーう、毎日ありました。大変だったー(一同笑)。めっちゃ大変だったー
 

村崎 そのリリイベのイベント帰りに一般人の私はゆいちと会ったんですよ。で、そのまま遊んだ(笑)。用事終わって、「じゃあ、私都内で待ってるよ」って言ってそのまま会った記憶がある。それぐらいずーっと都内にいたイメージがあるから、近くに行けば会えるのかなって思ってました(笑)。
 

一宮 もーう、本当に。
 

工藤 ねー、本当に大変だったよね(笑)。あと、ちょうどコロナが始まってきた時なので。
 

——ああ、その頃ですね。2020年の2月だから。
 

一宮 とか、撮影可能にしてみたりとか。ライブ自体の。
 

水野 リリイベの動画めっちゃ出てくるYouTubeに。
 

——水野さんは以前のインタビューで、群青の世界といえば「青空モーメント」のイメージだって言ってましたね。
 

水野 結構見てた。多分見てた時期にちょうど出してたから、推してたんですかね。それでイメージがついてたのかもしれない。
 

一宮 もうたくさんの人の思いを背負った曲です。あと事務所とか総出になって多分みんな作ってくれた大切な渾身の1曲だから。社長さんとかもめっちゃ好きって言ってるし。大切に受け継いでいきたい曲です。

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■「夢を語って生きていくの」

工藤 この曲は、久々に来たカッコイイ系の曲で。めっちゃ好きです。最後、ライブでは歌わないんですけど、原曲では伸ば

すところが、タッタタタッタッター♪ みたいな、すごい機械で加工した声とかになってて斬新な変わった曲だなって感じでした。しかもキーも高かったので難しかったです。でも、好きだったから、ノリノリでした。
 

——この歌詞をどう思います? 「BLUE OVER」を書いた作家さんですよね。前向きな歌詞ではあるんですが。
 

村崎 前の向き方が大人の前の向き方じゃなくて、思春期特有の自分なりに勝手に結論を、周りの意見を聞かなくなって無理矢理突き進んでる感じの進み方をしてますよね。私はすごい中二病気質なので、その頃の記憶が一番強いから、この歌詞を読むと「やっぱそうだよな〜」ってなりますね。共感度高いかもしれない(笑)。青臭さがある前の向き方してる。めっちゃ好きですね。「BLUE OVER」も「夢を語って生きていくの」も、いい意味の泥臭さ、青臭さがあるから、好きです。
 

——曲自体、良曲ですよね。
 

村崎 あと振り付けも独特。「最後まで推し切れ」の振り付け師さんはAzさんじゃなかったんですけど、その振り付け師さんも「夢を語って生きていくの」の振り付けがめっちゃ好きですって言ってくださるぐらい、あんまりアイドルさんがやるような振りではないのかなって思います。全体で見せてるダンス。

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■「青い光」

——水野さん村崎さんが入っての1曲目。しかも作詞は工藤さん。群青の世界では初の作詞です。新体制尽くしですね。この歌詞については?
 

工藤 これは高校の野球甲子園の歌詞でもあるんですが、同時にやっぱり新体制1曲目なので、群青の世界感も出したいから、題名を「青い光」にしました(※注 タイトル付けも工藤さん)。高校生の青春感も入れつつ。汗の光とかもあるし、群青の世界がもっと青く光っていけるようにみたいな思いも込めました。
 

——曲の途中で急にジャズになっちゃう。最初聞いた時新鮮でした。
 

村崎 新鮮さで言うと他にも重ねて違うところを歌ってるとか。みかちゃんが1人で、他4人が別歌詞を歌うっていうのも、今までの青セカ的にはあんまりない。
 

工藤 そういうのは「未来シルエット」くらいかな。

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■「ロールプレイ」

——「青い光」とほぼ同時期の曲です。
 

村崎 私達二人のデビューライブ前にもらった曲です。「青い光」を録った後に曲が来て、こういう少し暗さのある曲もやらせてもらえるんだって思いました。私まだ入ったばかりだから何も言えないけど、やっぱ「BLUE OVER」とかが好きだったんで。初めて聴いた時私109みたいな所にいたんですよ。それでこう聴きながら「あっ」て思って、1回静かな所に行こうって思ってもう一度聴いて、これ歌詞次第ではめちゃめちゃいいぞと思って歌詞を開いてみたら、もうニコニコしましたね(笑)。ちゃんと自分達が入ってからのそういう暗い部分を持ったテーマの曲が来て嬉しかったのもあるんですけど、勝手に自分めっちゃ共感しちゃったから、「これ私の歌なんちゃうかな?」みたいな、ノリノリで録音しました(笑)。
 

——私がセンターぐらいな感じで(笑)。
 

村崎 実際センターだったんです。それとは関係なくても、ただただ録る時に、やる気にめっちゃ溢れてました。「やったるぞ」と思って。
 

水野 これもダンスは苦戦しましたね。
 

村崎 Azさんじゃなかったんだよね。Azさんと一緒にやってる方。
 

水野 結構難しい振りがあって、何回か休憩を挟んでやったりしたんですけど、全然出来なかった。
 

村崎 みんなで別のダンスをするところもあるしみたいな。移動も結構ぶつかったりしてた。

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■「アイ・ワナ・ビー」

水野 これも大変だった。
 

——水野さん、加入してからずっと苦戦してないですか?(笑)
 

水野 本当にダンスが苦手すぎて。昔のは見れないです怖くて。酷すぎて。
 

村崎 後から入ったけど、振り付け師さん的には、もう群青の元メン達も近づいて行っていけるやろってなった時期だったので、私達はもう必死。
 

水野 しがみつくのに必死でした。
 

村崎 まだそこまで出来てません、みたいな感じだったんですけど。MVも、セリフ撮ったよね。
 

一宮 撮ったけど〜
 

村崎 「バイバイ」
 

一宮 そん時さ〜、花粉症でくしゃみ止まんなくて。だから鼻声なんですよ。外で撮ってて。もうその直前くしゃみめちゃくちゃしてて。
 

——MVだと最初に4人それぞれしゃべるんですよね。
 

村崎 それぞれキャラクターあるんですよ、あれ実は。裏設定が。
 

一宮 そうだ、そうだ、ある(笑)。
 

工藤 なんだっけ?
 

村崎 私は、一人暮らしを始めたてで、親の感謝を感じ始めた女子大生(笑)。だから、家事とかいっぱいやるシーンあったんですけど、ほぼ掃除しかしてないんですけど。あれは、上京して一人暮らしして、親ってすごいんだなって思い始めてる頃の女です(笑)。
 

——他の3人の設定も教えてください。
 

水野 私は受験期の女の子かな?「将来どうしたらいいんだろう?」って悩んでる女の子。勉強しながらこの道で合ってるのかとか、何をしたらいいんだろう?って考えて悩んでる女の子でしたね。MVでは勉強してました、だから。
 

工藤 私は、仕事が上手く出来なくて怒られて悲しんでる人です(笑)。
 

村崎 社会人(笑)。頭下げて。
 

工藤 謝っためっちゃ、MVで(笑)。
 

一宮 曖昧なんですけど、多分、同じように上京してきて、演技の仕事を頑張ってて、公園とかで台本をこうやって読みながら「ああ、違うな」とかやってる人でした。女優を目指してる人かな。
 

村崎 覚えてる。女優目指してるけど中々上手くいかず、夢がつかめずみたいな。
 

一宮 周りの友達とかにもカメラがあって「バイバイ」って笑顔でやった後に、しゅん、みたいな。ダメだ〜、みたいな。そういう感じでした。
 

——プラス花粉症だったと(笑)。
 

一宮 そうなんですよ(笑)。そういう時期でした。寒かった。
 

村崎 秋ぐらい? 今ぐらいじゃない?
 

工藤 誕生日だったよ、撮影。「夜遅くまで誕生日なのにごめんね」って言われた。
 

村崎 夜遅くまでやってたもんね。面白かったな。
 

——一宮さん工藤さんは昔からずっといる流れで見ると、この時期の群青の世界ってどんな感じだったと思いますか?
 

一宮 私は、結構情がすごいあるほうだったから、4人から3人を経て5人になってちょっと経ってたけど、私の中ではまだ駆け出しのままだったから。
 

——まだ固まってる感じじゃなかったと?
 

一宮 私的にはそうでした。ずっと悩みながらパフォーマンスはしてて。同じ方向を向いてはいるんだけど、まだちょっと違う方向にっていう感じだったのかな。
 

工藤 まとまり感はまだ今程ではなかった気がしますね。個人的には、いつも自分が思う100%でやってたりするけど、全体的に見たらあんまり固まってない感じだから、どうやって合わせればいいのかみたいなのはありました。
 

一宮 私は多分、生きていく上で満足することがないので、性格的にも。だからずっと他の人とかを見て、新メンの2人も見て、出来てるけど自分は出来ないとか大体悩んでましたね。動画とか見て。だから全然力をつけてるとか思ってないです。自分的には。
 

——と言うのも「アイ・ワナ・ビー」と「シンデレラエモーション」はすっごいメジャー感のある曲で、ちょっと一昔前の王道の歌謡曲感がある。今の地下/地上アイドル時代の話じゃないというか、曲が。だからこの2曲が来た時期の群青の世界は勝負時期だったのかなと思って。
 

村崎 「アイ・ワナ・ビー」「シンデレラエモーション」ぐらいで、私は見たことないファンの方というか、「それで知りました」っていう方が来てくれたのは確かです。少なくとも私のファンにはそういう人が多くて。ちょっと上の層の方も多かったです。
 

——実際この2曲でタイアップも取ってますしね。
 

村崎 「アイ・ワナ・ビー」が『関内デビル』さん。
 

——群青の世界が世に伝わるようにするための曲をここに持ってきたのかなって。
 

村崎 『関内デビル』さんで初めて番組内パフォーマンスをさせてもらったんですよ。その時にテレビで見てるようなアイドルさんみたいなことを経験して、「アイ・ワナ・ビー」ってそういう感じでも映える曲だなって感じたのを覚えてます。ライブじゃなくても、テレビ越しでも伝わるんじゃないかなと思いました。

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■「シンデレラエモーション」

村崎 (一宮に向かって)デモ聴いた時、隣にいたよね。
 

一宮 覚えてない...ああ、電車の中かな?
 

村崎 そう。隣にいて2人で聴いて、ゆいちがこれめちゃめちゃ楽しみにしてたの覚えてる。
 

一宮 ワクワクしてた、そう言えば(笑)。
 

村崎 「これキタね」みたいな、2人でニコニコして。
 

——何が良かったですか?
 

一宮 音が可愛かったし、メッセージで「群青の世界の中で一番の王道アイドル曲になります」みたいな説明が来たんですよ。
 

——そうなんですよね、王道アイドル曲だと思うんです。完成度、高い。世の中的な人が見て納得する曲のタイプだと思うんですよ。やっぱり最初からピンときてたんですね。
 

一宮 はい。
 

村崎 だからこそ、今までの群青の世界を見てる方だと、なんか違和感を持つ方もいたけど、それを好きな方の方がほぼ大半なので。
 

水野 ダンスの時に、初めて「まゆがセンターだよ」って言われて、めっちゃ緊張して(笑)MVも撮って披露して。最初は受け入れ難いというか、みんな複雑な気持ちで見てたかなって思うんですけど。でも、初めて褒められ始めたかもしれないです。その辺から。やっぱ「シンデレラエモーション」のMVが大きかったのかなって思います。

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■「COLOR」

——「COLOR」も工藤さんの作詞。歌詞からすると工藤さんは、前に進むの好きかな?みたいな(笑)。
 

工藤 今まではテーマがあったんですけど、これは好きな感じで書いていいよ〜みたいな感じでもらって。結構世の中の理不尽なものを受けて反抗する!みたいな曲が好きなので、それっぽくしてみました(笑)。
 

水野 それっぽくしてみようかなで書けるのが怖いですよね、本当に。
 

工藤 でもこれ大変だったのが期限。めちゃめちゃ書く期間がなかったんです。めっちゃ大変でした。
 

——そういう時はきっと何か事情があるんですよ(一同笑)。
 

村崎 急ピッチで用意が進んでたのは覚えてる。曲が出来るのもギリギリだったので、パフォーマンスもね、ライブの前々日とかから本当にギリギリに入れたよね、振りを。だからやっていく度に変わっていったかな。毎回ライブごとに動きも違うので。多分その時次第で変わる曲かなと思います。

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■「カルミア」

——「カルミア」も工藤さんが作詞。MVの冒頭でまたモノローグがあるわけですよ。
 

村崎 すごいMV好き。
 

——短編映画風ですが撮影エピソードはありますか?
 

村崎 結構虫とか草とかに耐えながらね。草がガシャガシャ当たるわ、虫バーバー飛んでるわで過酷な中撮ったんですけど、仕上がりは爽やかなMVです(笑)。現場は「あー! バッタがー!」みたいな。
 

——(笑)良い曲ですよね。ポイントは圧倒的に最初と最後の別曲がクレシェンドするところかと。あの重なるパターンもアイドル界ではレアだと思うんですよ。
 

村崎 そのことはよく言っていただきますね。「カルミア」は新しく感じた、みたいな。サビを全員で歌わないっていうのもあんまりやったことなかったので。

アンカー 21

■「真夏のヘリオス」

村崎 春夏みたいな。ふみかちゃんが初めて振り付けした曲です。
 

——横田さんが振り付けしたということは、グループ内で作ったということですか?
 

村崎 いや、もう振り付けと一緒に曲が来たんじゃなかったっけ? 先にふみかちゃんは結構聴いてたよね。
 

一宮 でも聞かれた。「こっちかこっちどれがいい?」みたいな。振り付けのパターンを。
 

村崎 細かいところは、みんなに相談しつつ。結構要望とか通してくれたり。
 

一宮 最後のポーズとかも。
 

村崎 各々やるところとかもあったし。その場で見て決めてくれたり。
 

——自由度高いですね。
 

村崎 そうですね。振付け師さんが作った振付けってやっぱちゃんと作り込まれてる。その場で変えることも多いとは言いつつ。身近なところで見てるからこそ出来る振付けもあったし、やっぱりファンの方に振りコピしてもらいやすいみたいなのって、やってる側からの方が分かるよねっていうことで、ふみかちゃんに。
 

スタッフ Azさんも入ってます、一緒に。
 

——そこでのAzさんからの指示については?
 

村崎 「歌詞を直接的に踊るんじゃなくて、連想ゲームをして2個目ぐらいのやつをやってみてよ」みたいな、Azさんがめっちゃ言ってたのを覚えてます。1個目の歌詞に「白い雲の〜♪」ってあるんですけど「曇ってふわふわじゃん」みたいな。「ふわふわってなんとかじゃん」みたいな。「白ってなんとかじゃん」みたいな感じで、「じゃあ、こここうしよう」みたいに変えていったのを覚えています。
 

一宮 言ってた気がする。
 

村崎 そこで、Azさんてこうやって振付を考えてるんだってちょっと知りました。

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アンカー 22

■「Puzzle」

——これも工藤さんが作詞。「カルミア」と似て、最初と最後の部分をドッキングさせたような作りになってます。
 

一宮 やっぱり「メロドラマ」と近しいものを感じるんですかね。始まりから。あとは、最初の1Aを私が歌うんですけど、あそこなんか言われた気がします。「誰かを思って歌って」みたいな。
 

村崎 ファンの人とか?
 

一宮 ファンの人かな? でもこの曲を聴くと、私的にはすごい感情的になって泣いちゃいそうになっちゃいますね。やっぱり5人の曲っていうイメージがすごい強いから、最近はもうずっと封印してたんですけど。あとは、うなと2人で歌うところとか。
 

村崎 明らかに5人の為に作られた曲だと思うんです。この時期にちょうど私、濃厚接触かなんかで休まなきゃいけない期間が重なったんです。それでレコーディングも最初にみんなが録って後から私1人入れたんですけど、「Puzzle」っていうだけにパズルのピースを埋めていく感じがして。もうみんな録ったんだって思って聴いて、自分のとこ入ってないから「う〜」ってなってました。「早くやりたいよ〜」って思いながら泣いた記憶もあるし。それで1人後から録って、5人バージョンが後から送られてきて、「自分も青セカの一員なんだな」って改めてめっちゃ思いました。歌詞がなんかね、めっちゃいいし。
 

水野 もう、なんでこんな素敵な詞が書けるんだろうって。メンバーの曲って聞いてたから、こうやって思ってくれてるんだなとか考えたらやっぱ未だに、ライブでやるのは泣きそうになる。
 

——この曲の感情は強いですよね。
 

水野 はい。全部大切だけど、この曲だけちょっと特別な大切な気持ちがありますね。
 

一宮 最初LINEの画像で来た気がする。歌割があって「ここはこういう風に思って歌って」みたいなメモ書きが来た。
 

村崎 みかちゃんの作詞した曲って何個かあると思うんですけど、今までのはわりと前に前にというか、みんなでスタートっていうところも多かったと思うんです。でもこの曲は、今の現状を歌ってる感じがして。その時の群青の世界を見て、みかちゃんが感じたことだったり、歌詞を通してみかちゃんがこう思ってるのかって思えたところもあって、歌詞というよりも手紙を読んでるみたいな気持ちになっちゃって(笑)。
 

工藤 メンバーの曲を作りたいって思いました。今までは外に向かってとか、自分の心情をみたいな感じだったんですけど、“群青の世界”っていう曲を作ろうって。でもめっちゃ苦戦して、レコーディングの前日の夜遅くまで作ってたんですよ。だからみんなに本当にレコーディングの前日の夜中とかに送りました。
 

村崎 音だけ来てたもんね、最初。
 

——工藤さん、 曲を聴いてどう思いました?
 

工藤 切なさもあるけど、なんて言うんだろう?
 

村崎 改めて結束力をつけるというか。パズルを作っていくみたいな感じで、勝手な解釈ですけど(笑)、みかちゃんの歌詞でどんどん作っていって、曲の終わりで「これが群青の世界なんだ」って分かるような曲っていうか。そのピースは私達だけじゃなくて、もちろん見てるファンの方もだよっていうのもちゃんと感じられるので、群青の世界が私達だけじゃなくて、ファンの方と一緒に出来てるっていうのも改めて感じました。
 

——最初に原曲を聴いた時に、ぎゅっとした感じっていうのを感じてて。その感じを受けて歌詞が書かれてる部分ていうのはあるんですか?
 

工藤 曲にやっぱり合うようにはしようって思いました。
 

——それをみなさんに、この部分はこういう風に歌ってっていう指示を出してる?
 

工藤 その時は、一緒に歌割りも手伝わせてもらって。ここはこの人がいいかなみたいなのもやりました。
 

水野 初めてハモった。
 

工藤 あ、そうそう。まゆとハモりたかったから(笑)。最初、1人のパートとかだったんですけど、「そこはハモりたいので、誰かと一緒にハモらせてください」って意見も出したり。あと、最初の1番は初期メンが歌うんですよ。1番は出会いの地みたいな。2番でうなまゆ入ってきて、みたいな感じにしたかったので。歌詞も、今までの群青の世界のストーリーみたいになってて。それに合うようにって感じにしました。
 

——なんでこのタイミングでグループのこと書きたいと思ったんですか?
 

スタッフ これはもともとがグループのことを書こうと思って作ってもらった曲なんです。
 

——あ、作曲の発注自体が。でも、工藤さん的には全然書けます!書きたい!みたいな感じだったんですか?
 

工藤 気持ちはそんな感じでした。苦戦したけど(笑)。
 

一宮 じゃあ、1Aのところは、2人について話してるんだ。ファンじゃなくて。「ねえ、始まりはいつだっけ 突然の出会いが訪れたあの日覚えてる?」だから、顔合わせの日とか、そこから物語が始まってる。
 

工藤 ここ(事務所)で書いたわ、みんなで(笑)。
 

——ここで書いたの? (笑)
 

村崎 出来た場所です(笑)。
 

工藤 みんなで「ここはこういう感じで」って(笑)。
 

村崎 初めて歌割りまでみかちゃんが考えてたので、全部が考え込まれてる曲だなって思いました。
 

——良い曲ですよね。と同時に斬新。導入部とエンディングのストリングスアレンジの力業・熱量とか、そこに入って来るスネアドラムの音の感触とか。
 

スタッフ 多分、大西(俊也)さん(「Puzzle」作曲者)が変態なんだと思います(一同笑)。「メロドラマ」、「BLUE OVER」、「夢を語って生きていくの」も大西さんの作曲です。
 

——クセあるりますよね。その中でも「Puzzle」は一番クセが出てるかなって思ってて。だから音楽ファンからすると、この人は好まれると思います。本当引っ掛かるものがありますから。
 

村崎 よく言われます(笑)。確かに大西さんのファンの方とかも結構来るんですけど。その中でも「Puzzle」は「ヤバイのきたね」みたいな(笑)。
 

村崎 改めて私達もこうだったんだって思うこともめちゃめちゃありました。こうやって通って真っ直ぐ来てるんだとか、ここでここだったんだみたいなのがめっちゃ面白かったです。深掘りして改めて解像度が上がりました。
 

一同 ありがとうございました。

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