
009「新曲、2022夏」
photo/小川 遼
text.interview/MMMatsumoto(MARQUEE)
今回は久しぶりの通常形式。新曲2曲もリリースされ、ここ最近個別取材等で全然グループの活動を終えていなかったこともあり、今回は正当にインタビューを行いました。
今回も新曲が強力! 群青の世界の楽曲は気持ちを揺さぶるものが多いけれど、今回の「RIBBON」もその典型。4人編成となって初の新曲、ゆえにREBORN。それと人と人を結ぶ(自分たちとファンを架け橋する)RIBBON。そのダブルミーニングをもってして楽曲はマイナーキーのスパイスが聴く度に曲を深める美メロ。一気に感情を動かすかのような圧倒的な流れがこの曲にはある。
もう一つの新曲は「BEST FRIEND」。メンバー達が「ジブリ感、森感がある」と言う、動の「RIBBON」と対をなすかのような落ち着きのあるナンバー。
今回はこれら新曲に詳しく触れつつ、同時に群青の世界のレコーディングがどのように行われているか、プロセスも追ってみました。
更に今年夏は群青の世界にとっても野外フェスの時期だったわけですが、それ以上にトピックだったのが「群青の世界 BAND SET LIVE 青の幻想曲〜Blue Fantasia〜」かと。ここで得た感覚は群青の世界を展開させるかもしれないから。詳しくはインタビューをお読みください。
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■新曲「RIBBON」
——「RIBBON」を最初聴いた時の印象は?
村崎 前回、前々回と杉山さんの曲が続いて、今回は大西さんの曲に戻ってきたんですけど、実家のような(笑)安心感がありました。歌詞が再出発みたいな意味合いになるんですけど、群青の世界を本当に分かってる人の詞だなって思います。歌い終わりのベースの音とか私めっちゃ好きなので、楽しそうな曲が来たなと思ってワクワクしました。
水野 “RIBBON”と“REBORN”が掛かってるのが「うわ、すごい!」って思いました。あとは、「僕等のスーパーノヴァ」に次ぐくらい人気になる曲かなって思いましたね。「これはキタ!」と思って(笑)。
工藤 同じこと思った(笑)。結構爽快感あるし、ライブ映えするような強めの音とか結構入ってたので、一緒に盛り上がるだろうなとも思ったし、歌詞の意味も“REBORN”で、新しくまた一歩進んで行くぞっていう。歌詞の意味を考えて気持ちがそこでリフレッシュするというか、初心に返るというか、「これが群青の世界だ! 」みたいな感じはしました。
一宮 オーケストラみたいなイメージだった。
——デモの段階から?
村崎 最初に来た音源は結構バンドっぽい感じでした。作曲してくださった大西さんご本人の声で仮歌が入っていただので、女声で歌ってどうなるのかあんま想像出来なかった。
——バンドサウンドでもオーケストラな感じがしたとか?
工藤 なんか壮大みたいな感じ。
水野 広い所で歌うみたいな。
——では完成音源を聴いた時の印象は?
一宮 やっぱり自分達の声が加わると、ああ、群青の世界の曲になるんだなって。最初のイメージとは変わって群青色が加わったイメージでした。
——レコーディングはどうでした?
村崎 デモが男性の声で、仮歌から完成された形を自分で想像しないといけなかったから、「これ大丈夫かな今日? 」みたいな感じでいつも以上に自信が無かったです。録る前は。一番最初にみかちゃんが録ってたんですよ。だから大体のベースはみかちゃんの声でイメージがついてたので、実際はそこまで苦労はしなかったんですけど。
——歌いやすかったですか?
水野 いや〜、難しい(小声)。「ひとつだけの〜♪」が。高音と低音を交互に出す所があるんですけど、そこは何回も録り直しましたね。でも、やっぱり初めて聴いた時から印象が良かったというか感情移入はしやすかった。気持ち的には歌いやすかったです。
——工藤さんは歌ってみてどうでしたか?
工藤 個人的に爽快感がすごかった。高い音とかロングトーンで歌った時に「うあっ」みたいな(一同笑)。「やったぁ」みたいな感じです。サビも張る感じの声で歌ってるので。
——実際ステージで振り付けも含めてやってみてどうでしたか?
工藤 振りがオシャレなんですよ。間奏のダンスとかも結構激しかったりするので、感情を入れやすいし、サビとかはそんなに大振りではないんですけど、歌いやすくもあるし、あとみんなもマネ出来るしみたいな感じです。
——歌のない箇所は結構激しい?
工藤 はい。あとは、歌ってる人の後ろで結構細かい動きとかで見せてます。
——一宮さんはどうでした? 歌ってみて。
一宮 レコーディングの前にボイトレがあって、先生に教えてもらったので、いつもは最初緊張してあんま歌えないんですけど、ちゃんと出せたかなって思います。
——ボイトレの先生から何かこの曲に関して歌うポイントの話はあったんですか?
一宮 紙を印刷してもらって、1つ1つ、ここは大きくするところ、小ちゃくするところ、ってメモに書き出したので、歌うポイントというよりかは、一言一句全部教えてもらいました。あとは自分なりに考えて。あと、他の人のレコーディングした音源を聴いて、空気感をつかんで寄せて歌いました。
——仮歌の時点で曲のトーンは決定してたということですよね?
工藤 とりあえずみんなのパートを最初に軽く歌って送って、「こんな感じ」みたいな。歌詞を見て、こういうことを表現してるのかなって思って、歌詞の通りに歌ってます。
——曲はドラマチックですよね。すごいハッピーな爽快感ではなくて、内に秘めてるものがある。その辺は読み取って歌ったんですか?
工藤 Aメロの歌詞とかは最初明るいんですよ。でもちょっと、最後の行に切なさのニュアンスみたいなのがあって。そこはレコーディングしてくれる方に、「もう少しエモい感じの方がぽいかもしれない」とかアドバイスを頂いて、それで録り直したりしました。
——完成したものを聴くと、すごいナチュラルでストレートに聴ける気がするんですよ。その滑らかさも群青の世界っぽいなと思うんですが、何より気持ちが乗りやすかったんだろうなって。
村崎 群青らしさを上手く出してくれてるなと思います。最初聴いた時は音があんまり入ってなかったので冷ためっというか、距離感を感じたんですけど、後から入った音で柔らかくなったというか、物語性を入れてもらえた気がして、再出発にはめっちゃいいスタートかなって思います。
——“再出発”、“REBORN”という点についてもう一言いただけますか?
水野 4人になったって感じです。
一宮 ふみかのことを歌ってるような歌詞なんですよ。
水野 「誰よりも笑顔の花が咲いていた」。
——過去形なんですよね。
一宮 そう。過去形だから。レコーディングの時も、ふみかのことを思って歌ったりとか(一同笑)。そこは全員暗黙の了解として共有していたと思います。
村崎 でも、私達だけの歌じゃなくて、リボンをつなぐかのように、いつも応援してくださってるファンの方も含めて一緒にこれから進もうねという意味合いもあると思ってます。その意味では「僕等のスーパーノヴァ」に近いと言えば近いんですけど、「RIBBON」はもっとその時々で感情が変わる曲かなって感じます。

■新曲「BEST FRIEND」
——もう一方の「BEST FRIEND」を聴いた時の印象はどうでしたか?
一宮 トトロの歌。トトロに、チャチャチャン、チャチャチャン♪ て歌があるんですけど、「BEST FRIEND」の冒頭に音楽が入ってて、それが似てるなって思いました。
——それ結構みんな思ってますか?(笑)
水野 いや、私は別に思ってない(笑)。
工藤 でも、トトロっていうか森っぽい感じはします。
水野 ああ、確かに。
村崎 ジブリ感。優しい感じの音が多いから。
工藤 その前に「RIBBON」をやってたので、大人しい感じの曲、落ち着いてて優しい感じの曲だなって思いました。ちょっと「強がりな正義」とかそっち系の曲が少ないので、いいアクセントになりそうだな〜って思いました。
水野 覚えやすいです。それに耳に残りやすい。メロディーも、いい意味でどこかで聴いたことがあるような。
すぐ覚えられました。
村崎 カップリングにあるような隠れた名曲感? 自分達次第でどうにでもなるような曲だなって思いました。初めての感じですごいワクワクしました。だから「RIBBON」と同時期に出すことで表現の幅を感じてもらえるし、歌詞が直接的に友達のことを歌ってる、そういうシチュエーションをガッツリ固定してるので、そういう時に聴いてもらえる曲として群青の世界を知るキッカケになってくれたらいいかなって思う曲です。

■過去曲RECで難航した曲は?
——レコーディングで難航することってあるんですか?
村崎 ある時もあります。曲によってですね。
——じゃあ、1人1曲ずつ難航した曲を教えてください。
一宮 最初本当に歌うことに慣れてなくて、地声で歌うこともままならなかったんですよ。だから「ゆいちゃんは全部裏声でいいよ」って言って、「アンノウンプラネット」は全部裏声で録りました(笑)。最近の曲だと、「However long」が、ライブ中気持ちが入って目をつぶって必死に歌っちゃったりします。音が上がったり下がったりする切り替えの多い曲が苦手なんです。サビの間に1人で歌う所だから、やっぱ落差すごくなっちゃうし。集中したくなっちゃうから(笑)。逆に落ちサビとかはいっぱい歌わせてもらってるんで掴めてきました。
工藤 私は「シンデレラエモーション」かな。私はエモい曲調だと感情を込めやすいけど、カワイイ系の曲が苦手なんです。なのでちょっと難しかったですね。ガヤみたいな、最後の「笑おう! 笑おう!」も苦戦しました。あと「青空モーメント」も。
——「青空モーメント」の何が苦戦したんですか?
工藤 初期の方は、仮歌の真似っこみたいになっちゃってたんですよ。作詞して頂いたRIRIKOさんが歌ってたんですけど、歌い方とか丸パクリしてたんです。作曲が三谷さんなんですけど、すごい長文でアドバイスを頂いて。「RIRIKOの真似をしてもそれはRIRIKOの歌だから、工藤みかのオリジナル曲を歌ってください。応援してます」みたいな。「アイ・ワナ・ビー」とかでまた三谷さんにレコーディングして頂いたんですけど、その時に、ちょっと自分なりの歌に挑戦して、「あ、そういうのだよ! 」って言ってくれたりとか。
水野 昔だと、一番難しかったのが「クロニクル」。最近だと「最後まで推し切れ」と、「RIBBON」も半泣きで歌ってました(一同笑)。「最後まで推し切れ」はまず杉山さんがレコーディングにいて、すごい緊張しました。もう1人いつもレコーディングしてくれている方が「まゆちゃんの良さをもっと見せたいから、もうちょっと頑張ろう」って言ってくれたんですけど、もう本当に上手く歌えなかったです。「RIBBON」も上手く歌えない自分が悔しくて、半泣きで歌ってました(笑)。
村崎 まゆと一緒で、「クロニクル」は初めて泣きました。自分達が加入した後に作ってもらった曲の中だと、「シンデレラエモーション」と「僕等のスーパーノヴァ」。「シンデレラエモーション」はその日、気合い入れて練習しすぎて声枯らして行っちゃって、練習禁止令を出されました。「僕等のスーパーノヴァ」は、私1回も作曲してくれた方と直接レコーディングしたことがなくて。初めてRIRIKOさんが録ってくださったので、要望が結構いつもと違ったんですよ。熱く歌おうと思ってたんですけど、「むしろうなのパートの時は可愛さを出してほしいから、自分なりに可愛く歌っていいよ」みたいな。自分の声を可愛いと思って歌ったことなかったから、変に緊張しました。

■夏活動の振り返り -TIF-
——では話を変えて今年の夏を振り返りましょう。まずTIFから。どうでした?
一宮 うなが腰壊してた(一同笑)。
村崎 そこじゃない(笑)。
一宮 あとバス乗って、バスが涼しくて、あとご飯も美味しかった。いっぱい食べて、あとアイスも食べました。あと、藍染カレンちゃんとすれ違って、あ!ってなって。ライブは楽しかったです。
——TIFってご飯が美味しいんですよね。
一宮 そうなんです。4種類ぐらいあって、どれにしよう?って。「ちょっと多めでお願いします」ってご飯大盛りにしてもらったり。いい思い出でした。嫌な記憶って人間忘れようとするじゃないですか。大体TIFの前は病みがちなんですけど。
——緊張するとか?
水野 去年、一宮がトイレに引きこもってました(一同笑)。
一宮 今年もTIF前、なんか落ちちゃったんですけど、TIFの時は復活したんで。意気込んで挑んだと思います。
工藤 私は、ステージ制覇が出来たことが嬉しかった、一番印象に残ってるのはスカイステージです。ずっと出たかったステージだし、人がもうパンパンに詰まってて。あと、ちょうど夕暮れ時だったんですよ。すごい空が綺麗で。あれはもう一生忘れられない。しかも、めっちゃ高い所だから気持ち良く歌えたし、みんなもすごい楽しそうに見てくれたので、それが楽しかったです。
水野 スカイステージも楽しみだったんですけど、スマイルガーデンも楽しみにしてて、めっちゃ楽しかったですね。人いっぱいだし、初めて見る人も踊ってくれたりしてて嬉しかった。あとは一番楽しみにしてたスカイステージまでの時間がご飯しかなくて(笑)めっちゃ急いで準備したのを覚えてます。でも、スカイステージは本当に綺麗でしたね。あとガンダムが見えて(笑)。私も念願だったし、見てくれてるみんなも何人か泣いてくれてる方もいて、あの時の気持ちは大事にしていきたいなって思いました。
村崎 総合的にすごい楽しかったんですけど、9割ずっと悔しかったです。たくさんのアイドルさんがいるから意気込んで行ったからこそ、自分の思い通りに出来なかった部分が意識に残りすぎちゃって。プレッシャーもあるんですけど。万全の状態に気持ちを作らないと私はライブが出来ないんですよ。時間があんまなかったのもあって、命懸けでライブが出来なかったことに対してめちゃめちゃ悔しくなっちゃって、ずっと暗かったです。「これがTIFか〜」みたいな洗礼を受けた感じになりました。それで一回り強くなった気がします。まあ、腰壊したんですけど。
水野 あと泣いてたよね。スカイステージ終わった後。
村崎 「悔しい」って言いながら帰りました。泣きながら。それも含めてTIFってすごいいいなってなりました。楽しかった。


■夏活動の振り返り
-「群青の世界 BAND SET LIVE 青の幻想曲〜Blue Fantasia〜」-
——この夏一番のトピックは8月9日のバンドセットのライブだったと思うんですよ。村崎さん、総評からお願いします。
村崎 自分達も、ファンの方達も、めちゃめちゃ記憶に残るようなすごいライブになったし、何より楽しかったです。夏に一番思い出に残ったライブになりました。初挑戦だったので思うようにいかなかった部分はあるんですよ。バンドセットもそうだし、イヤモニとか、その日だけの特別衣装だったり。アイドルなんですけど、心持ちがやっぱアーティスト寄りになるような空間が作られていたので、いつものライブよりもすごい背筋が伸びるというか、ちょっとシャキっとしました。
——一宮さん、シャキっとなりました?
一宮 シャキっとなってない(一同笑)。
——マイペースで出来た? (笑)
一宮 うん。
—— いつもは居ないじゃない、他の人がステージに。
一宮 異様な空気でした。会場も。イヤモニしてるから声が聞こえないし、後ろにもバンドの人がいるから、なんか変な感じしました。みんなで作ってる感じはありました。音とかも音源じゃないから、その時で変わるじゃないですか。聞いてないと取り逃しちゃうから。あと機材があっていつもよりステージも狭かった。だから、ダンスより歌重視で多分パフォーマンスしてたと思います。
工藤 めっちゃ楽しかったです。すごい「楽しい! 」が最初に来て、後ろを向く時とか、みなさんがすごい楽しそうに演奏してて、それを見てまた自分も楽しくなるし、来てくれたお客さんもいつものノリ方とはまたちょっと違ったノリ方とかしてる人もいて。もともとバンド好きで、演奏してる方とボーカルの方が目合わせて楽しそうに歌うとか、そういうのが大好きなんですよ。それを自分がやってるって思って、すごいテンションが高くて、もうノリノリでずっと歌ってました。
——当然打ち込みではなく生演奏だから、例えばダンスとか歌との兼ね合わせは気にならなかったですか?
工藤 その空気感に完全に溶け込んでたので、あんまり気にしてたりとかはなかったです。後々聴いたら、ちょっとズレてるところもあったんですけど、その時はもう完全に楽しんでたので。
水野 楽しかったのは大前提で、やっぱり生バンドってめちゃくちゃカッコ良くて。それを耳元で直接聞いたりして、お客さんもいつもとは違うバンドが好きな方も来てくださってたので、やっぱり緊張して、後々聴いたら走りがちだったりとか。アガってるので。難しいなっていうのはあります。イヤモニも初めてだったので、耳に合わなくてテープぐるぐる巻きでやってたりしてたんですけど(笑)、最後の方はもう取れて、聞こえない状態で歌ってたりしてました。それも含めて楽しかった。1曲目「COLOR」の歌い出しがみかちゃんで、その後私が歌う所があるんですけど、そこを一番頑張ろうって思ってたところだったのにタイミングを間違えちゃって。もう終わったって思ったんですけど、その後にベースの白山さんをチラッて見たら、「大丈夫」みたいな顔されて、頑張ろうって思って、そこから出来ましたなんとか。ハプニングも含めて楽しかったから、またやりたいって気持ちは本当にあります。もう全部ツアー、バンドでいい(一同笑)。もっと慣れたいですね。バンドでも正々堂々戦えるようになりたいと思いました。
——バンドと一緒にやったことで何が成長したと感じますか? もしくは、バンドとやるのはこういうことが必要なんだなって思ったこととか。
水野 音1個1個を感じながら歌えるので、キメるタイミングとか、抑揚のつけ方とかも私はバンドの方がやりやすいと思いました。歌ってて気持ち良かったです、とにかく。
村崎 バンドのメンバーさんとライブを作ったなって思います。結構空気感というか、自分達は中がある程度掴めてるから自由に出来るけど、初めて会う方とどこまで出来るのかが本当に分からなくて、リハを通して不安もあったんですけど、やっぱりプロだから合わしてくれてるし。バンドだから結構アレンジもあって、バンドならではのお客さんの巻き込み方でライブ感はいつもより格段にあったと思います。群青の世界の曲でこんなのも出来るんだなっていう発見があったので、今後のライブで活かしたいことも増えたし、新しい幅が見えた気がしたライブになりました。
工藤 もっと自由に動き回りたいなとか、また機会があったら本当にバンドみたいな感じのこともやってみたいですし、バンドメンバーの方とももっと交流を深めたら、もっと楽しいライブになるんじゃないかな〜と思いました。
——リハやってる時って、はじめましてみたいなところから始まるわけですが、その時どう思いました?
一宮 外部と触れてしまった(一同笑)。外の世界に出てしまったみたいな。下界に降りた気持ちになりました。
——まずコミュニケーションも必要かと。それは大丈夫でした?
一宮 バンドメンバー紹介の時に、あだ名聞いたので、そこが一番最初の仲良くなれるキッカケになりました。そこからはすごいノリも良かったので。バンドの方達が。だから「じゃあ、頑張っていこう! 」っていう時に、楽器とかでウェーウェーウェーとかやってくれて(笑)。こっちからというよりも、バンドのメンバーさんがアットホームな雰囲気を出してくださったので、それでちょっとずつ仲良くなっていった感じでした。
——そうしてコミュニケーションを積んで8月9日のライブに到達した、その成果でもある?
一宮 そうですね。終わった後とかイェイ! イェイ!って。「推しメンどれにしようかな〜? 」って冗談交わせるくらいに仲良くなりました。
——会場のノリがいつもと違うという話ですが具体的にどういう感じだったんですか?
一宮 ファンのみんなもバンドマンみたいだった(一同笑)。アイドルノリじゃなかった(笑)。みんなもなんかスイッチが入ってて面白かった。音聴いてるみたいな。アーティストの顔してましたよ、みんなも。
——工藤さんは、ダンスは踊りやすかったですか?
工藤 はい。やっぱり生音なので、ノリやすいし、気分的にも楽しんでたので、もうバッ、バッ、みたいな、すごいノッてましたね。
——即興でなんかやれそうな感じした? その場でもう2回転しちゃうとか(笑)。
工藤 それはない(笑)。でも、顔つきだけ変えました。格好つける顔の時とかをいつもよりキッてしたり、あとはソロの手振りとかを前回手振り少ないってAzさんに言って頂いたので(笑)、それでちょっと意識して変えたりとかしてました。
——いや、でもそこで2回転してしまっていいんじゃないかと。その自由な気持ちの発露が群青の世界には必要かもと思うから。でもそういう機運をもたらせた今回のライブはやっぱり今までとちょっと違いますね。
村崎 大分。自分とかはバンドのライブとかもよく行ってたし、ライブしてる側でもあったので、バンドマンの気持ちが強くなっちゃって(笑)アイドルっていうよりかは、「かましてやるぜ!」みたいな感じで、みんなにも拳上げるように煽ったり(笑)。振りコピっていうよりかはみんな拳でやってくれたりしてて、なんかすごい熱い感じになりました。


■夏活動の振り返り -@JAM-
——@JAMはどうでしたか?
村崎 去年は規制も激しくて特典会も生で出来なかったんですけど、今回は@JAMらしさを全開に感じられたし、人が入ってる光景を見れてすごい感動しました。
一宮 どっちのステージも入場規制おめでとうって感じでした。あと、みぃちゃん(笑)。峯岸さん。
村崎 公式サポーターみたいな感じで、峯岸さんが@JAMの色んな所を回ってくださったり、アイドルさんと交流してくれてたんです。私達もお話しさせて頂いて。
水野 ライブも見てくださって。
一宮 「AKB48の“マジスカロックンロール”の放送室の場面が好きです」って言ったら「コアだね」って言ってくださいました(笑)。

■10/1からの全国ツアー
——10月1日からツアーが始まります。今回のツアーを予想してください。
村崎 歌詞の中にもある『REBORN』というタイトルで始まります。あと12月にファイナルがあって、そこで4周年を迎えたライブになります。前回のツアーよりもまた多くの場所に行くので、各地に行くことでどんどん生まれ変わっていけたらいいなという気持ちも持ちつつ、このツアーで何か得られたらいいなっていう心構えです。
——群青の世界って、バンドの人達が聴いても結構良いのかなって思いますよね。このまま行けるんじゃないかって思ったりしませんか?
一宮 いや、赤字になっちゃうよね? (一同笑)。
——もはやTIFではなくてロッキンじゃないかという(笑)。
水野 出たーい。
村崎 アイドルの曲ももちろんあるし、バンドの面も持ってるし、そういう両面性があった方がアイドルとしては面白いんじゃないかなって思います。場所によって、曲同じだけど表情が変えられるアイドルでいられたら、群青の世界は面白いんじゃないかなって思います。
